キング・メトリックリムゾン ~伝説のバンドのセットリストを統計分析~
■動機:
- 今(2015年12月)にキングクリムゾン (King crimson)が来日し、日本中をツアーしている。大絶賛の嵐のショーは毎日セットリストが異なるため、目当ての曲が聞けるのかどうか、非常にドキドキ。
- 統計/ビッグデータの分析に用いられるツールR(アール)を使えるようになりたい。
■統計データの入手:
■ツール:
■ヒストグラム:
2014年から2015年現在までの #キングクリムゾン のセットリストにおける、One more red nightmareの曲順の度数分布図。ほぼ万遍なく散らばっており、統計からは予測は不可能。なお、この曲をやる確率は68%。 pic.twitter.com/E6imRD56ZI
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 16
(承前)21st Century Schizoid Manは代表曲だけに98%で演奏。曲順は本編ラストかアンコールラストのどちらか、と非常に偏っている。いきなりド頭でやった東京公演は統計上かなりレア。 #キングクリムゾン pic.twitter.com/yJOHHcOK6X
— にっしゃん (@nisshan_) December 16, 2015
(承前)Starlessは100%の確率で演奏。皆が期待する曲だが、統計上も本ツアーのメイン曲と言える。曲順はほぼ本編ラスト。アンコールをスターレスで終わった東京公演はやはりレア。 pic.twitter.com/j3wed8RLnV
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 16
Redを演奏する確率は59%。出現タイミングはバラバラ。(段々ゲームの分析&攻略みたいになってきた、敵キャラ出現確率みたいな) #キングクリムゾン pic.twitter.com/Z9QA4mV6qA
— にっしゃん (@nisshan_) December 16, 2015
■相関係数:
(承前) 各曲の相関係数。特徴的なのはMeltdownとEasy Moneyの相関は1。メルトダウン(平均曲順は5番目)を演奏すれば、その日はEマネー(平均10~11番目)を統計上は必ずやる。 #キングクリムゾン pic.twitter.com/FRtoYvWH6m
— にっしゃん (@nisshan_) December 16, 2015
相関性が高い3つのグループがある。1組:Meltdown、Epitaph、Eマネー、宮殿、Radical Action1。2組:平和、Radical Action2。3組はトーキングドラムとLTIAP2。出だしに平和を歌ったら、Radicalは2までやる。 #キングクリムゾン
— にっしゃん (@nisshan_) December 16, 2015
暗黒クリムゾンの代表曲 RedとOne more red nightmareはどの曲とも相関性が高くなく、出現の予想は(統計上)不可能。やるか、やらないか、ドキドキしますね。 #キングクリムゾン
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 16
曲同士にて負の相関の特徴も。ジャッコのA Scarcity of Miraclesをやると、その日はEマネー、Meltdown、宮殿は無し。ジャッコのThe Light of Dayをやると、EマネーとMeltdownは無し。 #キングクリムゾン
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 16
■途中確認:
統計からの予測、本日2015/12/16のセットリストから振り返り。
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 16
One more red nightmareとRedはやる確率半々ぐらい→Redだけやった。的中。
21stは本編かアンコールラストに100%やる→アンコールラストにやった。的中。#キングクリムゾン
(続き)
— にっしゃん (@nisshan_) December 16, 2015
スターレスは本編ラストに100%→的中。
メルトダウンをやるとEマネーをやる→的中。
ピースを歌ったら、Radicalは2までやる→的中。
EマネーかMeltdownをやるとジャッコ曲はやらない→的中#キングクリムゾン
(続き)
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 16
トーキングドラムとLTIAP2はセット→ハズレ
Meltdown、Epitaph、Eマネー、宮殿、Radical Action1はセット→宮殿なし、ハズレ#キングクリムゾン
ハズした2つは確率80%だったので、ハズすこともあります。全体的にはなかなかの精度でした。
■セットリストの遷移確率
現 #キングクリムゾン のツアーセットリストを統計分析。その曲を演奏する確率や次の曲が特定できる確率、セットリストに入る入らないのルールが見えました。 pic.twitter.com/OL0p5LAk5M
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 17
@nisshan_ 見方:◯の中は曲をやる確率。矢印は次の曲が分かる確率。緑の
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 17
点線は片方をやるともう片方をやる確率が高いもの。オレンジの点線は片方をやると、片方がセットリストから抜ける可能性が高いもの。startは開演、endは終演。
- 観に行ったその日に目当ての曲を演奏するかどうかの確率を知るには、◯の中の数字を見ます。例えばEpitaphは63%なので、だいたい3日に2回演奏します。
- ライブを観てる最中に次の曲を予想するには、黒い→(矢印)と添えた数字を見ます。例えば本編最後にStarlessをやったら、次にアンコールの頭にDevil Dogs of Tessellation Rowをやる確率は48%なので半々です。
- 緑の点線は仲間の関係を示します。例えばPeace - An EndをやるとRadical Action (To Unseat the Hold of Monkey Mind) IIをやる確率は85%です。
- オレンジの点線は排他の関係を示します。例えば、ジャッコのThe light of the dayがセットリストに入ると、MeltdownやEasy moneyがセットリストから落ちる確率は80%です。
■セットリスト内での順番を俯瞰で見る:
#キングクリムゾン 統計分析シリーズの最後。各曲がセットリストの中でどの順番で現れるか、箱ひげ図で示したもの。前半にやるもの、後半にやるものは大体決まってる。あとそれ以外の曲を差し込んでセットリストの変化を作ってる。 pic.twitter.com/FpyJugFOI0
— にっしゃん (@nisshan_) 2015, 12月 17
■まとめと今後:
- 前述の自動で遷移図を作る方法
- 地域ごとの傾向: 北米、欧州、日本を比べると何か違いがあるのか、例えば地域の観客の好みに合わせてる、とか。
- 時系列的な変化: 2014年から2015年にかけて日が経つ毎にある曲の頻度が増えていたり、順番が変わっていたり、など。
- もっとRの機能を使いこなす
ハッシュタグを付けてtwitterやinstagramに投稿してたら、なんとロバート・フリップ先生に見付かり、Facebookでshare頂きました。あわわわ、明日以降のセットリスト作りに影響しませんように。。。
キング・クリムゾン エレメンツ~2014オフィシャル・ツアー・マーチャンダイズ
- アーティスト: キング・クリムゾン
- 出版社/メーカー: WOWOWエンタテインメント
- 発売日: 2014/12/24
- メディア: CD
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